もう十数年にわたって「グローバル・コミュニケーション・スキル」=異文化理解能力の獲得が教育現場で叫ばれています。いささかヒステリックに。
本書は、コミュニケーション教育の最前線に身を置きながら、そこで感じた違和感。なぜ、日本で、異文化理解が進まないのか?何か前提が間違っているのではないかといった感覚を、演劇というフィールドを通して考えた者です。
コミュニケーション、コミュニケーションと言うけれど、何をそんなにわかり合いたいのか。そんな疑問をお持ちの方に、お読みいただけると幸いです。
紹介した人
平田オリザ(劇作家・演出家)